エヌエフ回路設計ブロック保護リレー試験器RX47022のインプレッション(1)(2022/10/26)
の続き。
言葉での説明は難しいので
申し訳ないのですが
文章がわかりにくいかもしれません。
(51試験)
基本、RX4713とほぼ同様にできてると思います。
・電流出力端子は2要素3端子。
31AでならI1,I2出力モードにて
画像左の緑ボタンONでR相、
画像右の緑ボタンONでT相と出力切替は可能。
しかし、だいたいのOCR試験は
限時やって瞬時を取る流れでやるので
31Aでは足らないから
合算62A、I1のみ出力で切替器後付けでの
試験方法を皆さんとるかなと思います。
・動作値モード(VALバリュー)と
動作時間モード(TIMタイム)があり
画像赤丸に表示があります。
VALモードで最小動作試験の場合、
定常電流値を上げていき、
動作してトリップを
検知したときの電流値が
画像青丸に表示。
その後「動作値→整定値」ボタンを押すと
動作電流値が右操作窓に反映。
カーソルを故障I選択後(これ大事)
その数値に×倍率をテンキー入力すると
動作値に対しての数百%の数値が計算されて
故障側電流値として入力でき
動作時間測定をおこなえます。
しかし、
実際の過電流継電器試験は
始動電流を見て最小動作値とすることがほとんどで
トリップするまで待たないし、
整定タップの何百%での測定となるので、
結局TIMモードですべて試験してしまうと思います。
TIMモードで動作時間だけ取るなら[TIM ↑]
一度の試験で動作と復帰を取るなら[TIM ↑、↓]
を選択でできます。
それと倍率設定ですが、
いつものタップ3,3.5,4,4.5,5なら
倍率の操作するより
故障側に直接電流値を入力したほうが
早いです。しかし、今どきは0.1刻みの
細かい整定の場合もあるので、
そんな時私は頭では計算が追いつかないので
倍率設定のほうがいいと思います。
TIMモード時、51試験倍率操作時の動画↓
・ちょっと弱点ですが、
VALモードからTIMモードに変えると、
故障継続時間(s)にa0.75sがデフォルトで入ってしまいます。
例えば動作時限5s取りたいのに
故障時の出力が0.75sしか出力されなくなってしまい
動作する前に出力が止まってしまいます。
未使用の”n—-“に都度切り替えるか
VAL↔TIMを変えないようにするしかない。
営業の方に不便だと伝えてあるので
もしかしたらデフォで故障継続時間未使用に
してくれるかもしれません。
(すべての出力設定で
上記の故障継続時間が
a0.75sデフォ設定に
なってしまうようですが、
62A出力自体には制限がなく、
60Aを短絡して30s
流しっぱなしにしても
とくに過熱することなく
問題ありませんでしたし、
営業の方もそのように
作っているといっていました。)
あとこれは
初期不具合かもしれませんが、
試験してトリップ検出するたびに
この”不適格な操作”的な表示が出て
都度何かのボタンを押すと消えることが
確認されました。
これは変だと営業の方もおっしゃっていたので
たぶん発売時には出なくなると思います。
(比率差動継電器試験)
私はやりませんでしたが、
普通にできたとのこと。
高調波出力がないので
励磁突入電流対策の
第2高調波抑止(2f-Look)試験は
出来ません。
(67試験)
試しませんでしたが、
電流はRX4744と同じく
ZCT1次側への200mAや
ZCT2次側の1.5mA直接入力は
電流出力端子とは別の
微小電流出力端子からとなります。
NFを使っている人ならわかると思いますが
位相は+遅れの-進み表示です。
電流試験について
思いつくのはこのくらいでした。
いままでのNF試験機だと
一般的な6kV系保安管理の年次点検で
使おうとは思わなかったが、
51がコントリや電圧トリップの現場なら
51,67,64,67P,27,LGRの試験用に
1台で済むし軽いので
持っていくのもいいかもと
思えます。天気悪そうな日は嫌ですが。
仕様からすると
31A直列モードなら25Aまでは34Vまで
上がるとなっているから
電流引き外しVCBでも
連動試験できるのかもしれません。
実際VCBの電流引き外しに
何ボルト以上必要なのか
各メーカーのVCB取説見てみたが
はっきり書いてあるところが
見つからなかった。
*****追加*****
後輩のS君に、
「VCBの電流トリップコイルは
100VA(100V1A)必要なので、
3A出力なら33V≒およそ30Vになります。」
と教えてもらいました。
実際に何発か条件替えて
連動試験試してみたいものです。
**************
エヌエフ回路設計ブロックRX47022のデモ機インプレッション(3)(2022/10/26現在)
へ続く。
※インプレッションは
上記日時の物であり、
今後バージョンアップで変更がある
可能性があります)
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