

サイト経由で、
某電気保安法人所属の技術者から
こんな質問が届きました。



【PASの接地抵抗について】
戸上製PAS[LTR-P-D]VT・LA非内蔵の標準タイプがついている需要家の年次点検にて、過去データでZ2端子測定にてD種規定値以下で合格と成績書に記載があり、私的にはA種が必要ではないかと考えております。
Z2回路が開閉器内部で外箱に繋がっている作りになっているはずなので、測定値はA種規定値以下で合格では無いのかと。
お考えをご教授頂きたくご連絡致しました。
質問への返答
お尋ねの件については
年式による仕様によりますが、
以下の4点から、
Z2(ZCTの2次側)の接地抵抗は
「D種接地」としての判定が
妥当であると考えられます。
1. 技術基準における接地種別
ご質問ではA種が必要ではないかとのことですが、
電気設備技術基準において、
高圧計器用変成器の
2次側電路は「D種接地工事」を施すことと
定められています。
2. 外箱との接続に関する仕様変更
「Z2回路が開閉器内部で外箱に繋がっている構造」については、
過去に仕様変更の経緯があるため
一概には言えません。
詳細は以下のメーカーURLをご参照ください。
戸上電機製作所 「過電流ロック形高圧交流気中負荷開閉器(PAS)の仕様変更について」
3. 過去のPAS(VT・LA非内蔵)の接地仕様


画像の回路図にある通り、
過去の「Z2回路が開閉器内部で外箱に繋がっていない」VT・LA非内蔵製品の場合は、
「開閉器の接地」と「Z2の接地」を別々にするか、
あるいは共用(連系)にするかの
どちらでも問題ない仕様となっていました。
4. Z2端子での測定リスク
現行仕様のように
内部で接地が接続されている場合であっても、
開閉器からSOG制御装置(Z2)までの制御線が細いため、
接地極単体の抵抗値が規定値ギリギリだと
Z2端子での測定時に
(制御線自体の抵抗により)
規定値を超えてしまう可能性があります。
その場合、Z2としてはD種接地の規定値でよいが、
開閉器のA種接地としては不良扱いとなるので、
開閉器本体接地端子や直接接続されるアース線にて
再測定する必要があります。
※PAS制御線の最低太さは0.75mm²で10mが標準だそうです。
IV線(屋内用ビニル絶縁電線)0.75mm²の導体抵抗(20℃)は24.4 Ω /km 以下ということなので、
24.4Ω÷1000m×10m≒0.25Ω程度と予想され,
さらにSOG制御装置の設置する高さによっては制御線を一部巻く場合もあり、
接地抵抗計は測定出力が500Hzなので
インピーダンスが微かに増加する可能性もあるのではと考えられます。
以上の内容を踏まえてご判断いただけますと幸いです。



コメント
コメント一覧 (2件)
電気保安ラインボットから飛んできました。いつも更新の都度拝見しています。
あちら界隈では解説を読むと電柱の上のPAS外箱接地は不要、でもGR-PASであればD種、LAがあるならA種30オームだということのようです。
何だか難しいです。
たけしさん>
コメントありがとうございます。
あちら界隈というのがよくわかりませんが、
技術基準に”民間規格に準ずる”と書かれていない限りは
技術基準とメーカー取説が示すことに従うべきと
私は考えます。