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つくばの"すーさん"
電気管理技術者
つくば電気管理事務所です。
茨城県つくば市を拠点に
自家用電気工作物(高圧電気需要家)の
外部委託電気保安管理業務
および各種測定等試験業務を
おこなっております。

このブログでは
電気管理技術者(電気主任技術者)として
自家用電気工作物の
実務に関することや
各種業務で経験したことを
随時掲載しています。

早すぎ?!高圧ケーブルCVT劣化

先日、年次点検を行った

お客様にて。

いつものように

点検清掃を実施し、

送電前に引込ケーブルの

直流漏れ電流診断を

双興 ハイボルトテスタ

HVT-11K

T&D

マルチチャンネルレコーダ

MCR-4V

を使用して

G法にて行いました。

(ケーブルはCVT 38sq×110m 2012年製)

まずは5kV印加で1分間

(だいたいの現場は1分もとれば十分)

絶縁抵抗値100GΩ、漏れ電流換算0.1μAで

問題なかったので、

続いて10kV印加。

途端に

絶縁抵抗値100MΩ程度になり、

漏れ電流はグラフ上限38μAオーバー。

やばいと思って1分待たずして

試験中止。

その後1000Vメガをかけてみましたが、

絶縁抵抗値100MΩ届かないくらいに

なってしまいました。

絶縁抵抗値0MΩではないので、

PASの復旧を確認して受電、

しばらく待ってみましたが

地絡で落ちるようなことなし。

その後2日経ってますが

停電はないのでホッしています。

原因の考察ですが、

まず水が常時触れている環境が

悪いのではと思います。

距離が110mと長く

ハンドホール3か所を経由しているのですが、

霞ヶ浦に近く

元々沼地だった可能性がある土地なので、

これまで何度かポンプで

水を抜いているのですが

溜まってしまいます。

年数でいうと

2012年製でちょうど10年経過。

交換推奨20年の半分で劣化と

短くて残念です。

最近、とあるメーカー品では

水に常時浸っている環境下にて

10年未満で地絡や絶縁抵抗低下のする物の

情報がありましたが、

対象のメーカーでは

ありませんでした。

お客様に報告して

最優先での改修計画をお願いしましたが、

現在ケーブル入手困難であることを

お客様もわかっていて

渋い顔をされていました。

先々心配です。 

~追記~

経済産業省 中部近畿産業保安監督部から

通達が出ている

今回の件にドンピシャな

資料がありましたので

更新推奨時期に満たない高圧ケーブルにおける

水トリー現象に係る注意喚起【PDF 約777 KB】

お客様に渡すとともに、

ケーブルはE-Eタイプを推奨すると

伝えました。

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↑ハンドホール点検に必須。

車載しとくべし。

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