(当書き込みを閲覧される方へ~
説明が必要な内容のため
文章が長くなっていることを
先に 謝らせていただきます。
ごめんなさい)
2016年12月28日
毎年年末はとある
特高受電設備需要家様にて
サブ変リレー試験を請け負っており、
4組に分かれ手分けして
作業をします。
私は本日、地絡方向継電器試験を受け持ち。
去年は3台動作不良が出ていたのですが、
今回新たに1台変な動作のものが出ました。
光商工製のLDG-21Aなんですが、
DGR(67)本体に補助電源を印加したところ、
零相電流Io検出ランプがついてしまいました。
(整定 Voは64で Io=0.1A T=0.2s)
もちろんまだIoは流していません。
タップ0.2Aにしたら消えたので
試しにVo印加してから
最小動作電流試験をしてみるも
100mA程度で動作してしまい
管理値範囲外と
なってしまいました。
制御電源端子P1,P2はもちろん両端子外して
補助電源単独で入れてるのに
おかしくはないはずと
あれこれ配線を外したり
やってみたが
わかりません。
スマホで取説引っ張り出して
確認。
1つめとしてケーブルシールド層の
両端接地とあるが、
そもそも停電中だし・・・
こちらからの送り先の
シールドが設置されているかは
未確認だけど
こちらの送り出し側は
接地しているので
外してみるも変化なし。
2つ目の定格電流より大きな負荷電流とあるが
これも停電中なのでありえない。
3つ目のZCT二次配線に
電磁誘導・・・というのは
ちょっとあり得るかもと
思いきやこれも停電中だけど
調べようとZ1を外して
テスターを電流測定にして
シリーズで繋いでみると
ZCT二次電流は0.22mA。
ただZCTが一般的な
200mA/1.5mAではないのか
一次に200mA流してみても
二次電流はほとんど変化しないので
判断できません。
4つ目の本体故障は可能性ある気がするが
Z1を外して補助電源入れると
Ioランプはつかないので
これも違う気がする。
最後にある
信号線の多点接地(Y2以外の接地)。
接地コンデンサのY2端子に
接地線が接続されていることを
確認してから
ZCTも見たら
Y2以外の接地として
ZCTのℓ端子に接地線を発見。
64内部配線図にてY2とNが渡り、
67内部配線図にてNとZ2が渡り、
67のZ2からZCTのℓ端子に
つながっているので
これが信号線多点接地に該当すると
発見に喜んで外したがつかの間、
症状は変わりませんでした。
打つ手なしとなりましたが、
元受けさんから
「今日その行先は点検作業入っている」
と聞いて、作業員が入っているなら
高圧ケーブル引込に保安接地をつけているなと
考え、なんとなく送り出し側を短絡して
接地を落としクランプで電流を見たら
122mA出ました。
犯人は誘導による高圧ケーブル充電だと
わかりました。
中央監視室を兼ねた電気室なので
定期検査中仮設電源が入っており、
たぶんラック上で
仮設電源で充電された低圧配線と
高圧ケーブルが
近接しているんじゃないかと予想。
出先に連絡して
保安接地を外してもらったら、
こっちのクランプの数値が
190mAに変化しました。
(両端の短絡接地を外して
ケーブル対地間の電圧も
測ってみれば
よかったのですが
忘れました)
両端の短絡接地を外して
補助電源を入れたところ、
Ioは点灯なし、
試験実施し異状ないことが
確認できました。
ん、それじゃ去年動作不良で
指摘出した3台も怪しいと
試験したら3台中2台は
異常なしでした。
(うち1台は補助電源入れても
テストボタン及び試験器で
入力しても動かないので不良)
お客様に事の顛末を説明し
謝りつつ去年の不良を
撤回させてもらいました。
交換工事してなくて
ちょっとよかった。
そして年末にいい経験を
させていただきました。
今年は経験値が高まる出来事が
多かった気がします。
そして今年はあと2日間
仕事がありますので
何か起きたらブログネタに
したいと思います。
なにも起きなければ
よいお年を。
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