今月30日、付き合いのある会社より、3Eリレーの
試験を依頼されました。
話によると、モーターに対して時限整定が大きすぎたため、
先日モーターを焼いてしまったとのこと。
そこで今回は時限整定の見直しを行い、整定後の
試験を行いたいとの事。
今回の試験対象
(電動機)
容量 37kW
定格電圧 400V
定格電流 65.5A
(保護継電器)
型式 NTY-17(明電舎)
定格AT 47AT
電流整定目盛 139%
動作時間 40s → 10s
時間整定目盛 100% → 20%
導体貫通回数 1回
という仕様なのですが、気がかりなことが1つ。
それは、貫通部分に流す試験電流が大きいこと。
電流整定47AT×139%で約65.33A、
リレーの時間特性を図るためには
600%くらいまで測定が必要になり試験器の定格が30Aなので、
65.33A×600%=392A
392A/30A = 13.066回→14回(28.0A)
14回以上カレントコンバータの18mmの穴に
巻く必要があります。
なので、まず既存の電線を抜かないと14ターンは
厳しいかなと。
それと、14ターン巻くために試験用コードも細いものが
必要だと思い太さ0.75mm2 と1.25mm2 を用意。
電線の許容電流が
KIV 0.75mm2 7A
KIV 1.25mm2 19A
なので、短時間とはいえ30A近くを流して大丈夫か?
ですので実際に試してみました。
各電線を束にして電流を流し温度の上昇を確認。
気温 24℃
KIV 0.75mm2 試験前22℃ 30A10秒を1回 → 36℃に上昇
30A10秒を2回 → 54℃に上昇
KIV 1.25mm2 試験前22℃ 30A10秒を1回 → 33℃に上昇
30A10秒を2回 → 40℃に上昇
結果、実際600%にて2秒で動作のはずなので、
0.75mm2でもいけるかなという結果でした。
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