6.6kV F-VCTケーブル200sq×680m×3条分の
ケーブル直流耐圧試験
および
ケーブル直流漏れ電流試験を受託し実施。
自分の管理物件では
ありえない規模のケーブルです。
ちなみにF-CVTの”F”は,
難燃ビニルシース(高難燃性)を表すようです。
ファイヤーのFですかね?
耐圧試験は
3条三相一括(計9本一括)で
DC20,700Vを掛けました。
うちは2名対応で
私が印加点で試験器操作、
もう一人がケーブル出先で
充電確認と監視人を行い
トランシーバーで
都度連絡を取り合いながら
試験を行いました。
試験開始一発目、
出先の養生が甘かったようで
電圧昇圧中に
ケーブル先端がキュービクル壁に
振れたかアークが飛んだかで
「バチンッ!」と音を立て電流計も暴れたので
試験を一時中断。
バチンといったので
試験止めます。
充電部が壁に触れたようです。
放電棒で放電して
養生し直します。
なんて
試験器側から指示していないにもかかわらず
言い出したので、
こっちで放電し
安全確認して連絡するまで
一切触るな!
とトランシーバーを通して
声を荒げてしまいました。
手順によっては感電の恐れがありました。
危険の原因は事前のKY不足です。
直流耐圧試験の危険なところは
- 試験器出力スイッチを切っても残留電荷はほぼ残っており、きちんと放電してから触らないと感電の恐れがある。
- 万が一試験中に地絡放電しても試験器出力は自動で止まらない。
- 交流耐圧だと試験後は検電無電圧確認→放電ののち触ることがほとんどで放電後の検電ってやらないと思いますが、直流の場合は発音発光する放電棒を使うか、放電後に再度検電しないと本当に放電しきれたかの確認できない。
直流耐圧試験後の放電方法として
残留電荷を放電しきるまで
発音発光する放電棒を使うか、
株式会社 双興電機製作所/DC用放電抵抗棒 DR-30K (soukou.co.jp)
や
ムサシインテック | 放電用抵抗付接地棒 MTS-1W (musashi-in.co.jp)
での放電の後に
交直両用高圧検電器(放電抵抗実測50MΩ)で
本当に放電できたのか確認しないと
感電の危険性はぬぐえません。
よって、
- 試験中は印加点側での試験停止操作及び放電の確認を行い連絡するまで、出先側は一切触ってはいけないことを徹底する。
- 試験対象に触るときは検電→放電のち、必ず再度検電し残留電荷が放電されたことを確認する。
これを今後周知徹底したいと思います。
ちなみに、
電圧検出機能付き放電棒HRD-27Sを
使用する場合,
「検電器ではありません」と
取説に注意書きがありますので
作業員に耐圧試験中
充電確認の検電では使わないよう
事前に伝えておくことも必要です。
私も年次点検時の放電によく使っている
この放電棒は
直流耐圧の場合
使用しないほうが無難です。
放電抵抗無しで放電すると
アークが激しく発生する恐れがあるのと、
放電抵抗無し(0Ω)で放電すると
残留電荷(再起電圧)が
復活して再充電することがあります。
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