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鈴木研志(すずきけんじ)
電気管理技術者
茨城県つくば市を拠点に、電力会社から高圧電力を供給される工場やビル等の電気設備の保安管理業務および各種測定等試験業務をおこなっております。

このブログでは電気管理技術者(電気主任技術者)として自家用電気工作物の実務に関することや各種業務で経験したことを掲載しています。

直流耐圧含め現地耐圧試験は主任技術者の判断次第

これまで

高圧受変電設備に関しては

高圧ケーブル、

交流の回転機(発電機、電動機)以外

直流耐圧は技術基準で認められていないと

思い込んでいました。

戸上電機 過電流ロック形高圧気中負荷開閉器 取扱説明書No.01314a 抜粋

そして最近、

PASでLAが無ければ直流耐圧可能、と言う

ご意見を頂きました。

そして、

戸上電機製作所さまに問い合わせをしたところ

メーカー

電気設備の技術基準の解釈
第16条第6項二号から
直流耐圧は可能です

と返答がありました。

これまで認識不足でしたので

改めて条文等を読み直しました。

目次

条文を読み直す

電気設備の技術基準の解釈(改正 20241004保局第1号 令和6年10月22日付け)

電気設備の技術基準の解釈 第16条第6項二号

電線にケーブルを使用する機械器具の交流の接続線又は母線においては、前条第二号(第15条第二号 電線にケーブルを使用する交流の電路においては、15-1表に規定する試験電圧の2倍の直流電圧を電路と大地との間(多心ケーブルにあっては、心線相互間及び心線と大地との間)に連続して10分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。)の規定に準ずるものであること。

↑の条文から

PASは

直流耐圧でもいいというのであるならば、

一般的な高圧受変電設備は

100%引込にケーブルが使われているので

変圧器以外

ほぼすべて直流耐圧でもよい、と言うことに

なるような気がします。

電気設備の技術基準の解釈の解説(令和6年10月22日改正)

第15条第二号の理由

長距離の高圧用又は特別高圧用ケーブルの場合には、静電容量が大きくなり、交流を用いて絶縁耐力試験
を行うには、大容量の電源設備が必要となってその実施が困難な場合が多いため

高圧ケーブルに接続線、母線が繋がっている状態で

上記の理由から直流耐圧が認められ、

それでいいのであれば

単体でも認められる、と読み取りました。

そもそも技術基準は、

電気工作物の有すべき絶縁性能について

規定しているのであって

絶縁耐力試験をおこなうことを

義務づけているものではない、と

解説に書かれています。

考察と結論

考察
  • 変圧器、回転機、整流器、燃料電池、太陽電池モジュールを除き開閉器、遮断器、電力用コンデンサ、誘導電圧調整器、計器用変成器その他の器具は[電気設備の技術基準の解釈 第16条第6項二号]により交流耐圧の2倍の直流電圧による耐圧試験に置き換えることができる。
  • 自分的に上記の機器へDC20,700Vを掛けて良いか悪いかの知識と実績と同業者の情報がない。よって、直流耐圧の実績がある高圧ケーブル以外を直流耐圧にする気にはならない。
  • [電気設備技術基準の解釈の説明]にて、現地耐圧試験は義務ではなく技術基準で定める絶縁性能を有することとなっているので、規定の性能が確認できれば必ずしも耐圧試験行う必要はない。しかし、輸送時にダメージを受けている機器があったらという可能性を考え、これまで通り交流電圧による耐圧試験を行う。(軽量なレジン碍子、PPホルダー等の単品更新であれば耐圧試験を省略で構わないと思っている。)

現地耐圧試験をやるやらないとか

試験電圧は交流か直流か、などは、

技術基準に書かれている

「絶縁性能を有すること」を

現地耐圧試験以外に

電技の示す規格に準拠しているかの

確認に置き換えることもできるので、

決めるのは

主任技術者自身だといえます。

電気設備技術基準・解釈ハンドブック

数年前に

図解電気設備技術基準・解釈ハンドブック 〔2012〕改訂第8版[本/雑誌] (単行本・ムック) / 電気技術研究会

↑が詳しくていい、と勧められたことがあり

今回のような調べ物の参考に

なりそうな気がするんですが、

2012年発行が最終で

古いわりに価格が高く買う気が起きません。

でもあれば見たいので

どこかに無いかなと調べたら、

茨城県立図書館の蔵書検索で見つけました。

近々水戸に行く用があるので

今回の件に関係する情報があるか

行って確認してみようと思います。

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